[ vol.3 ] フランス産バスク豚 “キントア”

脂身が最高に美味しい、香り高い逸品

野山を駆け回る耳の大きな豚がバスク地方で飼育されている豚の輸入は、私の思いを常々に話していたフランス人からの一本の電話から始まりました。

バスク豚(現・キントア豚)を復活させたピエール オテイザとの出会いは、我々にとって、その後の様々な可能性とインスピレーションを与えてもらうことになりました。

キントアの主食は、地産の栗やドングリ等ですが、毎日5kgを食すると寝てしまいます。居所をチェックするには、望遠鏡が必要な広大な土地にのんびり飼育されている彼らを見て、美味しくない訳がないと納得の光景でした。
始めて訪れた彼の住むアルデュードは、バスクでも特に山奥でひと山超えるとスペイン…、という所に位置し、当時携帯電話の電波が届いてませんでした。

日本から遥か遠い地の果ての国、どうすれば、この土地の商品を日本まで運ぶことが出来るのか…?最初は想像もできなかった事が、2年後の2008年には、フランス食文化のひとつであるキントアを使ったサラミの輸入が始まりました。

フランスでは、どの家庭にも必ずあるシャルキュトリ。アペリティフ、サンドウィッチラダにと、各地方独自のシャルキュトリがあります。シャルキュトリとは、フランス語の豚肉の加工製品の総称です。

気候風土、食文化の違いから、日本にはない乾燥豚肉の輸入までの道のりは、険しく高いハードルがありました。

ただただ、日本にはないこの味、ワイン、やチーズに続くフランス文化を伝えたい一心で厚生労働省との話し合いを続け、日本で初めてのサラミ輸入が実現したのです。

バスク地方の空気、風、微生物などの自然によって、その土地の香、つくづく風土を感じる事ができる商品だと思いました。

そして、それから1年後には、白豚の生ハム、2年後には、熟成を終えたキントアの生ハムの輸入も始まりました。これからはイタリア、スペインの生ハムのとは違う、ピエール オテイザの熟成庫の香り溢れる、その土地と伝統を保護されているフランスの生ハムを伝えて行きたいと思います。



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