[ vol.1 ] レザンドレ・オ・ソーテルヌ貴腐

貴腐ワインに漬け込んだ葡萄のチョコレート

そもそもレザンドレ・オ・ソーテルヌ“貴腐”と出会ったのは、私たちのフランス・エージェント、GERCICOT社の Franck GERICOT社長がフランスを訪れた私にプレゼントしてくれたのがきっかけです。

桃のような香りに食指が動かされて、見た目には、素朴なコーヒービーンズのようなチョコをまず1粒。すると、甘酸っぱく、しっとりとした味わいが口いっぱいに広がってきます。今まで味わったことのないその驚きは、今でも忘れることはできません。

後は、2粒目、3粒目と、結局、1晩で1箱を食べ尽くしてしまったほどです。

早速、レザン・ドレの生産者はどんな人だろうと思いをめぐらせ、VERDIER「ヴェルディエ」社のあるPAU「ポー」(フランス南西部ピレネー・アトランティックの県庁所在地)へ。ポーに到着すると私たちの車は細い路地を入り一軒の白い店の前で止まりました。

車を降りると、すでにレザン・ドレ独特のあの甘い香りが漂っていました。

そして、洗練された香りと味わいを作り出したショコラティエ・ヴェルディエが意外にも「町のチョコレート屋さん」といった佇まいであることに驚いていると、いかにも職人さんといった風情のレザンドレンの生みの親であるヴェルディエ氏が出迎えてくれました。

1945年にコンフィズリーとしてスタートしたヴェルディエ社は、数年後に”BERLINGOT DES PYRENEES”「(三角形のキャンディー)をリリースして大ヒット。

それでも、店を拡張することなく、稀にみるアイディアマンなARTISANAL(アルティザナル)「職人芸」をモットーにコツコツと続けてきた老舗だったのです。

ヴェルディエ氏に案内されて店の裏手に回ると製造工場がありました。お目当てのレザン・ドレもまさに製造中でした。ここでの思わぬ発見は、レザン・ドレの作り方がコンペイトウとほぼ同じように作られているということでした。

まず、数日ほどA.O.C. SAUTERNES(ソーテルヌ)につけたドライ・レーズンに、水分を保つために軽く粉糖をまぶします。その後、コンペイトウのように銅で出来た大きな釜の中にレーズンを入れ、溶かしたチョコレートを少しずつ加えていきながらボールを回転させ、手で混ぜ合わせていくのです。

チョコレートの加え方、混ぜ合わせ方、職人芸ならではの作り方にすっかり感心してしまいました。

ヴェルディエ氏のチョコレートに対する思い、また職人芸ならではのスピリットを深く感じると同時に、知り合いの方にご紹介したいという気持ちから輸入がスタートしました。

そして、口にした方は私たち同様に瞬く間に魅了され、皆様もご存知の通りあっという間に大ブレイクとなった次第です。

初入荷から、すでに10年が過ぎ、最近悩まされているのが、類似品です。

見た目には、ほぼ同じですが、他のシャトーのソーテルヌを使用した商品です。やはり、オリジナルの我々の商品は、酸味と甘みのバランス。そして、数あるシャトーからチョイスされたソーテルヌ、レーズン、そしてコーティング用のチョコレートなどが三位一体となり、レザンドレンソーテルヌが出来上がり、さらにレザンドレの生みの親Verdier氏のノウハウがここにあるのだと確信しているしております。現在では、3代目のお孫さんの代になってますが、創始者の想いを今後も伝えて行きたいと思います。

また、これらの類似品との差別化と言う意味で、我々がこだわり続けているはパッケージです。もちろん、中身の美味しさは当然ですが、この香りと一緒に夢を売りたいと考えから、フランスのエスプリを残し、日本人への消費習慣なども考慮したスタイルに少しづつ改良され、今日のパッケージになりました。一目で、中身がイメージ出来るパッケージ。今日では、”あの葡萄柄の箱のチョコレート”といってもらえうようになりました。
そして、類似品を購入していた消費者からも、”やはり味が違うよね”という言葉は、我々の励みになっております。

コピー商品がでるようになれば、その商品は本物。今後も、初めてM.Verdierに会い、彼の情熱に魅了されたあの時を忘れることなく、販売を続けて行きたいと思います。

ヴェルディエの商品はこちら