TOP > エモンの目 −商品発掘物語− > 【Vol.11】 ディジョン名物 パンデピス

【Vol.11】 ディジョン名物 パンデピス

2012年春。
某デパートの来年のフランスフェアのテーマがブルゴーニュになったと聞き、真っ先に思い浮かべたのが、ノネット・ド・ディジョンというお菓子。
昔懐かしい“甘食”を彷彿とさせる、素朴な生地に、カシスのジャムがたっぷり入ったディジョンの郷土菓子です。カシスもブルゴーニュの名産物ですが、独特の風味がある生地は、パンデピスという、スパイスとたっぷりの蜂蜜によって長持ちするパンのような(?)焼き菓子のような(?)、、、。 とにかく、素朴で美味しいのです。
早速、1796年以来9世代続いているという、老舗メーカー「ミュロ&プティジャン」にコンタクトを取り、ディジョンへ向かいました。

代々パンデピスを販売していたミュロ家とプティジャン家がひとつになり、一大メーカーとなったミュロ&プティジャンは、ブルゴーニュの伝統的な、赤い格子柄の建物の中に、パンデピスやノネットを始め、さまざまなディジョンの名物が所せましとならび、まるで宝石箱のようでした。プティジャン家出身のカトリーヌさんは、小柄だけどとってもパワフルで、こちらの希望を叶えようと熱心に耳を傾けてくれました。
さすが、200年という歴史の中で販売されてきた、いまやアンティークの缶をたくさん見せてもらい、最終的にレトロなデザインの黄色い缶に決めました。

ミュロ&プティジャンのパンデピスの一番の特徴は、生地を、2週間寝かせて発酵させること。日本のパン屋さんによると、日本は湿気が多すぎて、そんなことはできないそうです。それによって仕上がるモチモチ食感とほんのり茶色がかった生地は、フランスのディジョンでこそ生まれる味なのだと実感。その伝統を、形を変えずにそのまま輸入し、日本の皆さんへお届けできる醍醐味を改めて感じさせてくれた一品です。

2017年には、200年の間に使われていた器具を展示するミュゼをオープン。
カトリーヌさんのご先祖が語り掛けてくるような仕掛けや、パンデピスの製造の様子もみられ、ディジョンの名所がひとつ増えました。

はるか昔、シルクロードからヨーロッパへの長い長い道中、パンを長持ちさせようとスパイスや蜂蜜をたっぷり入れて作られたのが発祥ともいわれるパンデピス。
フランスではフォアグラのお料理に添えられたり、同じブルゴーニュ産のエポワスのような香りの強いウオッシュタイプのチーズには欠かせないお供として親しまれています。

その後、パンデピスとノネットは、フランスフェアの地域テーマが変わっても定番商品となり、今では、一つ500gもあるパンデピスを3,4個買われるリピーターの方もいらっしゃる人気商品となりました。
我々が商品開発の中で大切にしている、「伝統」「歴史」「地域らしさ」のある商品を、これからもお届けできたら幸いに思います。

商品詳細はこちら